遺言書には何を書くか
遺言書には何を書けばよいのでしょうか
エンディングノートとの違いは何でしょうか
遺言書は、被相続人の財産等の引継ぎについての意思を民法上の観点から相続人などに伝える方法です。ですから、財産等以外のものは記載しません。自分の思い出や希望はエンディングノートに残しましょう。
【署名】
・日付
・現住所・本籍地
・氏名
・押印
【遺言書に書く財産等】
・預貯金→銀行名・支店名、口座番号、預貯金の種類、直近の残高
・不動産→土地や建物の所在地・家屋番号・面積・土地の区分
・株式等の有価証券→会社名・保有株式数・配当金の受取り方法
・生命保険等→保険証番号・受取人
・債務→借入金や保証人となっている債務
これらの財産等を誰が、どのくらい引き継いでほしいのかを明確にします。
あらかじめ、どのような財産を保有しているのかを調べて財産目録を作成しておくとよいでしょう。
財産目録の作成が難しい場合は、行政書士等に依頼することができます。
【遺言執行者の指定】
遺言を確実に行うためには、信頼できる人に「遺言執行者」になってもらうことができます。相続人は、必ずしも遺言書どおりに財産を分割しなくても、相続人の間で同意ができれば遺産分割協議によって財産を分割することができます。
このため、自分の意思を確実に実行してもらうためにも、「遺言執行者」を指定しておくとよいでしょう。遺言執行者は、家族や友人に依頼することもできますが、確実に執行してもらうためには行政書士等の専門家に依頼することをおすすめします。
【エンディングノートには何を書くのか】
エンディングノートとは、残された家族に対しご自分の想いを伝えることや、残りの人生をよりよいものにするために使われます。例えば、ご自分の終末医療に対する考え方や葬儀の方法や連絡してほしい人を伝えることができます。遺言書には書けなかった財産処理に対する思い、財産以外の持ち物の処分、残りの人生で達成したいことなどを記録することが多いようです。
エンディングノートは、自分の想いをのこされた人に伝えるのが目的ですから、法律的な効力はありません。