2022年1月試験対策 FP2級講座 第5回
FP講座第5回
問1 障害等級1級に該当する者に支給される障害基礎年金の額は、障害等級2級に該当する者に支給される障害基礎年金の額の100分の(①)である。
問2 遺族厚生年金の額は、原則として死亡した者の厚生年金保険の報酬比例部分の額の(②)相当額である。
問3 老齢基礎年金の繰上支給率による減額率は、現在は(③)%であるが、2022年4月から(④)%となる。
問4 加給年金は、厚生年金保険の被保険者期間が(⑤)年以上ある者が、65歳到達時点でその者に生計を維持されている配偶者又は子がいるときに加算される。
問5 加給年金が加算される老齢厚生年金について、在職老齢年金の仕組みによりその報酬比例部分が全額支給停止になった場合、加給年金額は支給(⑥)。
解答
①125 ②3/4 ③0.5 ④0.4 ⑤20 ⑥されない
解説
厚生年金保険料
産前産後休業期間中、育児休業期間中は労使ともに保険料が免除されます。
厚生年金被保険者の要件
厚生年金保険に加入している会社、工場、商店、船舶などの適用事業所に常時使用される70歳未満の方は、国籍や性別、年金の受有の有無にかかわらず、厚生年金保険の被保険者となります。雇用保険の要件との違いを確認しましょう。
1週間の所定労働時間が通常の労働者の4分の3未満、1か月の所定労働日数が通常の労働者の4分の3未満、またはその両方の場合で、次の5要件をすべて満たす方は、被保険者になります。
1.週の所定労働時間が20時間以上あること
2.雇用期間が1年以上見込まれること
3.賃金の月額が8.8万円以上であること
4.学生でないこと
5.特定適用事業所又は任意特定適用事業所に勤めていること
公的年金の繰上支給率
2022年4月から0.4%になります。繰上支給率が0.4%になるということは、減額割合が下がるということです。繰上支給を検討している場合、2022年4月から減額率が下がることを覚えておきましょう。減額された年金が一生続くため、影響は大きくなります。
加給年金
厚生年金保険の被保険者期間が20年(※)以上ある方が、65歳到達時点(又は定額部分支給開始年齢に到達した時点)で、その方に生計を維持されている一定条件の配偶者又は子がいるときに加算されます。
※20年以上または、共済組合等の加入期間を除いた厚生年金の被保険者期間が40歳(女性と校内員・船員は35歳)以降15~19年
なお、加給年金は生計を維持されている配偶者が65歳に達した時に、打ち切られます。その代わり、一定要件の配偶者自身の老齢基礎年金に振替加算として支給されます。よく、「自分の年金額が下がった」とお話いただくことがありますが、配偶者の年齢を聞いてみましょう。配偶者が65歳に到達したとお話があれば、この事例が多いため、配偶者の年金を確認しましょう。
老齢給付の受給要件
・老齢基礎年金は、老齢基礎年金の受給資格期間が10年以上あり、65歳に達した者に支給されます。
・老齢厚生年金は、老齢基礎年金の受給資格期間が10年以上あり、65歳に達した者で厚生年金保険の被保険者期間が1か月以上ある者に支給されます。
・受給資格期間とは、保険料納付済期間+保険料免除・猶予期間+合算対象期間をいいます。
障害給付の受給要件
障害認定日において所定の障害の状態であることが必要です。障害認定日とは、初診日から起算して1年6か月を経過した日、または、治った日(治癒した)日をいいます。障害・遺族厚生年金ともに計算の基礎となる被保険者期間の月数が300日に満たない場合は300月として計算します。
※障害基礎年金には子の加算要件があり、障害厚生年金には配偶者の加給年金の要件があります。逆ではありませんのでしっかり覚えておきましょう。
離婚時の合意分割制度
合意分割とは、離婚した場合に双方の合意があれば、婚姻期間中の厚生年金の保険料を納付した期間の記録を離婚当事者間で分割することができる制度です。合意分割の請求期限は、原則として離婚等をした翌日から2年間です。